日本語が世界を平和にするこれだけの理由 文庫版

日本語が世界を平和にするこれだけの理由 文庫版の詳細

◯日本語は述語だけで文章が成り立つ。主語は欧米語の文法を借りてきたから必要に思える幻想に過ぎない。◯相手と場を共有する前提の言語なので、共視（視点の共有）、共感が発達しやすい。◯一方、欧米言語は主語がまずあって、それゆえ述語が主語に従属して変化する（三単現のsなど）。◯主語は目的語と対置し、主語の動きを正当化して目的語を支配しようとする。日常的に頻繁に使う言語が人間の考え方に大きな影響を与えるということが、腹落ちします。日本人論を考える時の盲点に気づかせてくれます。また、英語と日本語の違いを教えてくれるので、英語を学ぶ時の注意点も気づかせてくれます。一冊で二冊、三冊分の価値がある良書だと思います。内容は、筆者の経験も織り交ぜながら書かれているので、とても平易で分かりやすいです。平易ながら内容に含蓄がありますので、何度も読みたくなる本です。