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世に棲む日日〈1〉 (1971年)

によって 司馬 遼太郎

世に棲む日日〈1〉 (1971年)の詳細

本のタイトル : 世に棲む日日〈1〉 (1971年)
作者 : 司馬 遼太郎
発売日 : 1971
カテゴリ : 本
以下は 世に棲む日日〈1〉 (1971年) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
大河ドラマ『篤姫』を大いに楽しんだ一ファンであるが、幕末史を描く視点がどうしても薩摩藩中心であったため、同時代の長州藩の動きはどうであったのか、またその思想的淵源であったと思しい吉田松陰の生涯とはどのようなものであったのか等々を知りたく思い、全4冊の一読を開始。第一巻は、彼の誕生からプチャーチン率いるロシア艦隊に乗船してロシアへの密航を企てるも失敗に終わるまでを描く。彼の終生の純粋さやストイシズムのオリジンが叔父玉木文之進の超スパルタ教育にあったことや密航の背景をなすその地理好き(プラス過書手形事件による家禄没収及び「育」(はぐぐみ)身分への転落)、女犯禁欲の意図(自ら狂夫(非常の人)たらんと欲した彼は、「おのれの欲望を解放解放することによって固有の気が衰え、ついに惰になり、物事を常識で考える人間になってしまう」ことを怖れ、性欲を抑えることによりそれを達成しようとした)がよく理解でき、大変面白く読み終えた。この他、司馬氏の達意の筆により描き出される周辺人物たちの生き様(森田節斎、佐久間象山ら)も興味深い。

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